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IMI(マス・フォア・インダストリ研究所)
共同利用・共同研究拠点
共同利用
VRを用いたインタラクティブな高次元認識
種別 | 一般研究-短期共同研究 |
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研究計画題目 | VRを用いたインタラクティブな高次元認識 |
研究代表者 | 稲生 啓行(京都大学大学院理学研究科・准教授) |
研究実施期間 |
2021年2月8日(月)~ 2021年2月12日(金) |
研究分野のキーワード | 4次元可視化、ヴァーチャル・リアリティ、視差 |
目的と期待される成果 | ここ数年のヴァーチャルリアリティ(VR)機器・技術の急激な発展によって、圧倒的な現実感・没入感で3次元的な対象を観察・操作できるようになった。しかしながら、数学や物理、データ分析などの分野においては、4次元もしくはそれ以上の高次元の対象がしばしば現れる。この研究では、VR空間に4次元の対象をリアルタイムに可視化し、動きまわって観察し、操作することで、インタラクティブに4次元(またはそれ以上)の対象を感覚的に理解できるようにすることを目的としている。 その為に、正多胞体や、超立方体をいくつか組合わせたもの、クラインの壺や射影平面の4次元ユークリッド空間への埋め込み、複素力学系などに現れる(複素2次元空間内の)フラクタル集合など、比較的簡単なものから複雑なものまで様々な対象を観察する為の環境とチュートリアルを用意したい。 人間は視差によって奥行きを測り、3次元を認識している。主要な視差である両眼視差と運動視差の2つを用いることで、原理的には2つの独立な奥行き、つまり4次元を表現することが可能である。その実装が直感的であればある程、それだけ4次元の認識は大きく前進することは間違いない。 数学的・抽象的なアイディアや複雑なデータを観察し理解する為に、このような可視化の手法は今後ますます重要になっていくであろう。教育においては人々の理解を深め、研究においては新しい構造や現象の発見につながることを期待している。 本来の申請者の目的は複素力学系に現れるフラクタル集合を理解することであるが、まずはある程度数学的素養のある人を対象に感覚的に4次元的な対象を理解する為の環境を提供し、その効果を心理実験で実証したい。 |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
落合 啓之(九州大学・教授) 濱田 龍義(日本大学・准教授) 阿原 一志(明治大学・教授) 荒井 迅(中部大学・教授) 寺尾 将彦(山口大学・助教) 安生 健一((株) オー・エル・エム・デジタル・技術顧問) 松本 啓吾(東京大学・博士後期課程) 鍛冶 静雄(九州大学・准教授) 石井 豊(九州大学・教授) 稲生 啓行(京都大学・准教授) 植田 一石(東京大学・准教授) 三浦 真人(韓国高等科学院・研究員) 伊藤 敦(名古屋大学・助教) |