共同利用

離散微分幾何の設計への応用:理論から実務へ


種別 一般研究_短期共同研究
研究計画題目 離散微分幾何の設計への応用:理論から実務へ
研究代表者 三浦 憲二郎(静岡大学創造科学技術大学院・教授)
研究実施期間 平成31年9月9日(月)~ 平成31年9月11日(水)
研究分野のキーワード 対数型美的曲線,離散極小曲面,意匠設計,建築設計,膜構造, 離散微分幾何,微分形式,有限要素法
目的と期待される成果  本研究は2016年度短期共同研究 「意匠設計のための微分幾何学・離散微分幾何」、および2018年度短期共同研究「離散微分幾何の新展開-意匠設計から建築設計へ-」の成果を受けた発展形である.自動車の意匠設計に由来する対数型美的曲線(LAC)は美的特性をもつ形状要素として注目されており,一般化が意匠設計分野で急務である.上記の短期共同研究ではLACを含む曲線の族に対して新しい幾何学的枠組みを構築
し,弾性曲線の相似幾何類似として明確な特徴付けを与えた.さらに,離散(可積分)微分幾何を適用してLACの離散化と離散変分原理による定式化に成功し,意匠設計の基本問題である曲線の整形への応用が研究されている.また,相似幾何の枠組みでLACを再定式化,一般化することで新たな曲線が提案することに成功した.
 微分幾何は実設計一般においても重要であり,船舶の外装設計の整形においてGeometric Iterative Methodsが有効であることが示されている.また,離散化した対象に対する微分幾何である離散微分幾何における「離散曲面」やその有限要素解析の産業への応用も重要な課題である.建築における膜構造設計において離散極小曲面を用いた研究が開始されており,有用性が示されている.離散極小曲面は「表面積を最小化する」という離散変分原理により導かれる.離散微分形式による有限要素法の定式化が可能になれば,座標系に依存しない大きな特徴を的確に捉えることができ工学的に有効である.
本研究では,これまで全く独立に研究されてきた「対数型美的曲線」,「Geometric Iterative Methods」,「離散極小曲面」,「有限要素法」を「離散微分幾何学における離散変分学」を用いて統一的に捉え,車や船舶の「自由曲面設計」,「住宅形状設計」「膜構造設計」と「微分形式による有限要素法」を統合して「設計のための離散微分幾何学」の確立を目指す.そのため, LACの意匠設計・住宅設計への応用を牽引してきた三浦・鈴木,「Geometric Iterative Methods」の考案者である前川,離散極小曲面による膜構造設計を創始した本間・横須賀,有限要素法の研究者である土屋,という主要な研究者に,数学サイドの離散微分幾何研究グループ(井ノ口,梶原,小林,松浦,廣瀬)及び産業界からの参加者(田村・鈴木)を加え研究グループを組織する.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
三浦 憲二郎(静岡大学大学院総合科学技術研究科・教授)
井ノ口 順一(筑波大学数理物質系・教授)
梶原 健司(九州大学 IMI 研究所・教授)
前川 卓(横浜国立大学大学院工学研究院 システムの創生部門・教授)
本間 俊雄(鹿児島大学大学院理工学域工学系建築学専攻・教授)
鈴木 利友(武庫川女子大学生活環境学部建築学科・教授)
土屋 卓也(愛媛大学大学院理工学研究科数理物質科学専攻・教授)
小林 真平(北海道大学大学院理学研究院・准教授)
横須賀 洋平(鹿児島大学大学院理工学域工学系建築学専攻・准教授)
松浦 望(久留米工業大学工学部教育創造工学科・准教授)
廣瀬 三平(芝浦工業大学デザイン工学部・助教)
田村 尚土(株式会社ゾディアック・取締役,構造設計本部長)
鈴木 晶(株式会社ゾディアック・研究員)