共同利用

血栓数理モデルと同シミュレーター開発


種別 一般研究_短期共同研究
研究計画題目 血栓数理モデルと同シミュレーター開発
研究代表者 杉山由恵(九州大学・数理学研究院・教授)
研究実施期間 平成30年12月10日(月)~ 平成30年12月10日(月)
平成31年1月28日(月)~ 平成31年1月28日(月)
平成31年3月22日(金)~ 平成31年3月23日(土)
研究分野のキーワード 数理モデル,血栓の数理,生体工学,計算力学,流体力学
目的と期待される成果 ■概要:脳動脈瘤の保有率は高い(5%)(1)。一方で、瘤の破裂率は年1%程度に留まる(2)。しかしながら、一旦破裂をすれば、致死率は3割に上る。治療法は、外科的手法に限られており、治療リスクも軽視できない(3)。治療適否は、瘤の形態診断によるが(3)、患者個々の破裂リスクや治療効果を形態から予測できないことが問題となっている。近年、次世代診断治療支援技術として「血流シミュレーション」への期待が高まっている。同シミュレーションは、患者体内で生じている血流状態をコンピュータ上で再現するものであり、瘤の病態と血流の関連性を利用し、血流の良性・悪性を評価する新しい試みである。厚労省、PMDA、国立衛研は、加速的普及に備え「血流シミュレーション」のガイドライン整備事業を進めている。本研究では、既存の「血流シミュレーション」を発展させ、瘤治療時の内腔閉塞過程(血栓化過程)をシミュレーションする技術(以降「血栓形成シミュレータ」と呼称)を開発する。術対象はフローダイバーター(以降、FDと略記)留置術とする。
FDは欧州(2008年)や米国(2011年)での承認に引き続き、国内承認(2015年)を得ている医療機器である。FD留置術とは、メッシュ状の細密ステントを瘤ネック部に留置し瘤内血流速度を低減させることにより、瘤内腔を完全閉塞(血栓化)する治療法である(4)。低侵襲の画期的な治療法であるが、治療1年経過時の瘤内腔閉塞率は7割程度に留まることから(5)、治療効果の予測技術開発が待ち望まれている。
■目的:FD脳動脈瘤治療後の内腔閉塞過程(血栓化過程)を術前に予測できる「血栓形成シミュレータ」の開発を研究目的とする。
■想定する特許の要約:脳動脈瘤の治療効果を予測する治療支援機器は確立されていない。そこで、医用画像を入力としたコンピュータシミュレーションにより、治療後の瘤閉塞過程を予測する機器を開発する。より具体的には、流体と血栓それぞれの支配方程式をカップリングすることにより、経時間的に発展する血栓動態のシミュレーションを可能にする。(出願予定時期 平成31年12月)


組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
田上大助(九州大学IMI・准教授)
高山務(みずほ情報総研サイエンスソリューション部・チーフコンサルタント)
中村匡徳(名古屋工業大学・電気機械工学科・教授)
八木高伸(早稲田大学・先端生命理化学センター・客員准教授)