共同利用

爆発解に対する数値的検証理論の構築


種別 一般研究_短期研究員
研究計画題目 爆発解に対する数値的検証理論の構築
研究代表者 高安亮紀(筑波大学システム情報系・助教)
研究実施期間 平成29年7月10日(月)~ 平成29年7月17日(月)
研究分野のキーワード 力学系理論,特異点解消,精度保証付き数値計算
目的と期待される成果 数値計算に生じるすべての誤差を考慮し,数学的に正しい結果を数値計算によって導く計算法を「精度保証付き数値計算」という.本研究提案では微分方程式の解の爆発(有限時刻での発散)を,精度保証付き数値計算と代数幾何の特異点解消理論を効果的に融合させることで,定量的に解明する新たな方法論を構築することを目的とする.これにより微分方程式をはじめとする非線形数理モデルの特異性を定量的に解明し,特異性の発現が具体的に予測できるようになる.

今日多くの現象は微分方程式で記述され,数理モデルを用いた現象の把握が常識化している.一方で,特に非定常問題の場合,解が有限時刻で存在しなくなる爆発という現象が起き,数理モデルが爆発時刻において破綻する.数理モデルの特異性の発現は起こることは把握できても,具体的にいつ,どのように発現するかは数学のみで把握することが難しい.そこで,提案者は精度保証付き数値計算を利用するアプローチを提案する.これは特異性の発現を計算機で計算可能な量に置き換え,数値的に捉える方法である.

提案技術は産業においても大いに活用可能である.例えば,数値シミュレーションにおいて数値計算が失敗した場合,精度保証付きアプローチによって,数理モデルの特異性の発現なのか数値的な破綻なのかを完全解決できる.さらに本研究課題で取り上げる「無限次元」問題は,「産業界の課題」(熱伝導や拡散の過程、流体や構造の最適化など)で考えられている方程式が偏微分方程式や時間遅れ方程式であることから,頻出な問題であり需要が高い.本研究では産業界への応用も積極的に考慮し,固体物質の発火を記述する非線形熱方程式の爆発問題および炎の伝搬を記述するMichelson-Sivashinsky方程式に対する解の精度保証付き数値計算法などを念頭に共同研究を展開する.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
高安亮紀(筑波大学システム情報系・助教)