共同利用

結晶の界面、転位、構造の数理


種別 一般研究_研究集会(I)
研究計画題目 結晶の界面、転位、構造の数理
研究代表者 松谷 茂樹(佐世保工業高等専門学校・教授)
研究実施期間 平成29年8月28日(月)~ 平成29年8月30日(水)
研究分野のキーワード 結晶、らせん転位、界面、結晶構造、トポロジカル欠陥、フェーズ場理論、Γ収束、形状記憶合金、グラフ理論
目的と期待される成果 本研究集会はSGW2015,SGW2016にて新日鐵住金(株)から問題提起された、「結晶構造の秩序乱れの数学的表現」と「金属の結晶粒界エネルギーの異方性の数学的表現」を発展させることを目的とし、2016年9月に実施した研究集会「結晶のらせん転位の数理」を拡大し、発展させるものである。
また、同種の問題を東京大学数理科学研究科の博士課程での社会数理実践研究において現在も学生が検討を行っている。
 結晶は特殊ユークリッド変換群SE(3)の離散部分群の作用で不変な集合として特徴づけられる。
 2016年9月の研究会では、らせん転位をこの離散群の対称性の破れとして捉え、代数的な考察による離散幾何の表示とζ関数との関係や、Γ収束によるモデル化に関する話題にフォーカスして議論を行った。
 他方、2016年のSGWでの話題である粒界の研究においても、境界条件の下でエネルギー最小を与える状態として、このSE(3)の離散群の、半群を含めた代数的な考察が求められている。特に、近年、界面の形状を直接、電子顕微鏡等で観察することが可能となってきており、離散的、代数的取り扱いとメゾスケールとの関係の解明が求められている。
 これらの状況より、本研究会では
1)代数的考察に基づく離散群の対称性の破れを伴う構造の数学的記述
2)対称性の破れに対するill-posedあるいは特異的な摂動を考慮したΓ収束などによるエネルギー論的な数学モデルの構築
3)ナノとミクロの中間を橋渡しするマルチスケール的な数学モデルの構築
を目指す議論を行うことを考えている。このような多岐にわたる高度な数学モデルの議論は従来なされてこなかった。しかし、今後、実験技術の急速な発展と、産業界における要求仕様の高度化とにより、必要性が増すと予想される。本課題はそのようなモデルケースでもある。
 本研究会の開催により、各分野の専門家が現状とその課題を提示し合い、議論することによって、これらの高度な数学モデルの構築が進展すると考えている。
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
佐伯修(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・教授)
中川淳一(新日鐵住金(株)・上席主幹研究員)
田上 大助(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・准教授)
上坂正晃(北海道大学 電子科学研究所 ・研究員)
Pierluigi Cesana(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・准教授)
濱田 裕康(佐世保工業高等専門学校・講師)
成果報告書 【Web公開】成果報告書_共20170004.pdf