IMIについて

IMI所長賞



このたび,マス・フォア・インダストリ研究所は,企業との連携を活性化し研究活動を奨励するためにIMI所長賞を新設しました. 研究活動において,特に顕著な業績を挙げ,かつ学界または産業界から高い評価をうけた方,あるいは本研究所の発展に功労のあった方,学生においては,国際会議,研究集会,スタディグループワークショップ等で著しい活躍のあった方を顕彰するものです.

  • 第2回受賞者:井上 公人 (九州大学大学院数理学府 博士2年)
  • 受賞者
    受賞理由:
       井上 公人氏は、大学院数理学府学生として初めて海外長期インターンシップを実施し、受入れ企業研究者が高く評価する成果をあげた。これは、今後の数学学生の長期インターンシップの海外進出のさきがけとなる特筆すべき活躍である。
       九州大学大学院数理学府では、平成18年、博士後期課程に機能数理学コースを設置し、企業研究所等への3か月以上の長期インターンシップを必修化した。平成17年の試行的な実施を含めると、これまで50名を越える学生が長期インターンシップを経験し、期待以上の成果をあげてきた。学生たちの活躍により、産業界の数学・数理科学に対する期待が高まり、連携企業も徐々に増え、平成23年4月のマス・フォア・インダストリ研究所(IMI)の設立、平成25年4月の文部科学大臣によるIMIの共同利用・共同研究拠点認定につながっている。全国各地の有力大学に、数学と異分野や産業界との連携拠点が増えていることにも、九州大学における数学の産学協働の取組みの成功が貢献している。
       海外長期インターンシップ実施は平成19年ごろより構想した長年にわたる夢であった。文部科学省グローバルCOEプログラム「マス・フォア・イ ンダストリ教育研究拠点」(代表・若山正人元数理学研究院長・元IMI所長・現九州大学理事、H20.7~H25.3)の申請時においても計画し、いくつか試みたが実現できなかった。海外企業に長期滞在するための手続き上の障害も小さくはないが、何よりも、参加学生の語学および専門能 力、そして未知の世界に飛び込む勇気が問われる。
       受賞者は、平成27年6月1日〜8月25日の間、Philips社(Eindhoven, オランダ)で海外インターンシップを実施した。受入れのDmitry Znamenskiy博士からは、候補者の数学の能力が高いこと、ある定式化を行って複雑な解を見通しよく扱えるようにしたこと、そして、数学の論文に準ずる形式で24ページのテクニカルレポートを仕上げてプロジェクトに実質的に貢献したこと等、賞賛の言葉をいただいている。具体的な研究の中身は 機密事項で明かにされない。
       恐らく、候補者の海外長期インターンシップは、数理学府のみならず、わが国の数学系大学院においても初めての事例と思われる。そこで成果をあげたことは、わが国における数学の大学院教育プログラムに対して大きなインパクトを与えている。

  • 第1回受賞者:井元 佑介 (九州大学大学院数理学府 修士2年)