共同利用

均質化理論と局所体積平均理論の融合及びその新展開


種別 短期共同研究
研究計画題目 均質化理論と局所体積平均理論の融合及びその新展開
研究代表者 佐野 吉彦(静岡大学大学院総合科学技術研究科 工学専攻・助教)
研究実施期間 平成28年11月23日(水)~ 平成28年11月25日(金)
研究分野のキーワード 均質化法,局所体積平均理論,FEM,マルチスケール・マルチフィジクス
目的と期待される成果  本短期共同研究では,マルチスケール・マルチフィジクス現象を記述するために数学と工学で別々に発展した均質化理論と局所体積平均理論(または,多孔質体理論)の研究者を集め,互いの講義及びディスカッションを通じて,均質化理論と局所体積平均理論の融合をはかり,その工学的展開を模索していく.
 マルチスケール・マルチフィジクスの観点において,両理論は同様の性質を持つが,スケールの定義については違いがみられる.例えば,均質化理論におけるミクロ構造は,マクロ構造と比較して数学的に十分小さいスケールとして定義される.一方,局所体積平均理論では,工学的な実用上の要請からミクロ構造のスケールを明確に決定することが可能であり,マクロ構造に生じる不均一性を扱うことを可能にする.しかし,不均一性ゆえに両スケールの連成には大規模な数値計算が必要となり,新たな連成解析手法が求められてきた.そこで,本短期共同研究の目的は,均質化理論を基礎学問とした局所体積平均理論の数学的な基盤の構築することである.
 また,本短期共同研究は両理論の発展と実践的応用の観点からも重要な位置づけにある.既に,我々はJSPS A3 Foresight: Homogenization and Numerical Analysis, GSIS International Summer School を開催し,均質化理論の数学的背景について理解を深めてきた.一方で,我々は局所体積平均理論より人工透析などの膜を介した物質輸送モデリングに着手しており,局所体積平均理論に均質化理論の数学的要素を取り入れることで上記の問題を解決する糸口を見出している.そこで,本短期共同研究の結果を活用した連成解析が期待される.(結果はJournal of Membrane Scienceに投稿予定).更に,民間企業とイオン交換膜を用いたスケール除去効果の共同研究を進めており,本共短期同研究により大きな進展が期待される.また,産業界から本手法の有用性を批評して頂く予定であり,本短期共同研究は数学の産業応用という観点から非常に有意義であると考えられる.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
佐野 吉彦(静岡大学大学院総合科学技術研究科 工学専攻・助教)
桑原 不二朗(静岡大学大学院総合科学技術研究科 工学専攻・教授)
正宗 淳(東北大学大学院情報科学研究科 システム情報科学専攻・准教授)
中澤 嵩(東北大学大学院情報科学研究科 システム情報科学専攻・助教)
麓 悠太郎(株式会社ユタカ技研 排気系COLDブロック・研究員)
森川 哲也(日本特殊陶業㈱ 燃料電池事業推進本部 ・研究員)