共同利用

次世代人工透析手法の開発とそれに伴う数理モデルの構築


種別 短期共同研究
研究計画題目 次世代人工透析手法の開発とそれに伴う数理モデルの構築
研究代表者 中澤嵩,佐野吉彦(東北大学大学院理学研究科数学専攻/岡山大学大学院自然科学研究科・助教/助教)
研究実施期間 平成26年10月8日(水)~ 平成26年10月10日(金)
研究分野のキーワード 医工連携・人工透析・格子ボルツマン法,多孔体理論,形状最適化理論
目的と期待される成果 我々の研究グループでは,血流量が制御できるように人工血管内部の構造が設計された低侵襲性人工血管を開発している.そして,九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・共同利用研究・平成25年度後期短期共同研究「低侵襲性人工血管の開発とそれに伴う数値解析手法の構築」において,最適形状人工血管を設計するための数理モデルの構築を試みた.平成26年度では,平成25年度後期で行った研究テーマを継続すると共に,以下のような新たな研究テーマを開始する.
現在の人工透析技術では,人工透析患者は週に2~3回程度,病院で8時間の透析を行う必要があり,このことが人工透析患者の社会復帰を遅らせる原因の一つとなっている.そこで,平成26年度短期共同研究の目的は,人工透析患者の負担軽減を目的とした次世代人工透析手法の構築である.具体的には,人工透析装置(Hemodialysis: HD)内部の構造を見直し,従来よりも効率的な人工透析手法の開発を行う.そのために,1)赤血球や老廃物等を含んだ血液のモデル化,2)HDに用いられる透析膜・透析液の数理モデル化,3) HD内部の構造最適化,が必要になると考えられる.その際に,血液のモデル化に確率論を基礎とする格子ボルツマン法を,透析膜・透析液の数理モデル化には多孔体理論を,HD内部の構造最適化には形状最適化理論を用いる.そして,平行して開発を進めている低侵襲性人工血管と当該次世代人工透析機を接続させた場合における透析効率を評価する.このように,医学・工学・数学の研究者が協働して次世代人工透析手法を議論することにより,学際的研究に留まらず,医療産業を巻き込んだ上で,新たな人工透析器の開発を最短で行うことを可能にする.これは透析患者を31万人かかえている我が国において必須であり,本短期共同研究を通し早期の実現が期待される.
本短期共同研究をマス・フォア・インダストリ研究所で開催することで,本研究を医療・工学・数学の分野で発信することが可能となると考えられ,短期共同研究後に更なる発展が期待される.

共催:日本流体力学会 中四国・九州支部
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
中澤嵩(東北大学大学院理学研究科・助教)
鵜川豊世武(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・講師)
柳瀬眞一郎(岡山大学大学院自然科学研究科・教授)
堀部明彦(岡山大学大学院自然科学研究科・教授)
片峯英次(岐阜工業高等専門学校・教授)
田上大助(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・准教授)
百武徹(横浜国立大学大学院工学研究科 ・准教授)
佐野吉彦(岡山大学大学院自然科学研究科・助教)
三浦佳二(東北大学大学院理学研究科・助教)
池田幸太(明治大学大学院先端数理科学研究科・特任講師)