
(理論面の)対象 | 非適切問題に対する安定性理論 |
(理論面の)目標 | 不安定構造の解明と安定化 |
ここまでの成果/重要な発見 | 不安定な問題でも,実は極めて良い安定性構造があることを発見した. |
これからの目標/現在取り組んでいる目標 | 良い安定性構造を抽出し,いつそれが起こるのか判別する. |
応用上の成果/目標 | 医学・工学等に現れる非適切問題を,正則化なしで数値的に解く. |
さらなる発展の可能性・方向性 | 安定性解析と数値解析の融合 |
アダマールが指摘したように,楕円型方程式の初期値問題には安定性がありません.また解の情報から方程式系を決定する逆問題においても安定性が期待できず,これらは非適切問題(ill-posed problems)に分類されます.このように潜在的な数学的困難を抱えながらも,応用上は誤差のある観測データから信頼できる再構成を実現しなければいけません.そこで,どのような条件下で安定性が回復できるのか,またその連続度(modulus of continuity)はどれほどか定量的に解析しています.様々な型の偏微分方程式の解の性質や,領域の微分幾何学的性質が安定性に与える影響を解明すると共に,数値実現を見据えた応用可能な研究を目指しています.
キーワード | 偏微分方程式,非適切問題,逆問題 |
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部門 | 応用理論研究部門 |
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