
(理論面の)対象 | 図形などの幾何学的対象やその構造。大規模データの幾何学的可視化。 |
(理論面の)目標 | 幾何学的対象上の関数や写像の特徴的振る舞い(特異点)を通した構造の解明。またそれを用いた可視化手法の開発。 |
ここまでの成果/重要な発見 | 特異ファイバー理論の確立。単純な特異点のみの写像を許容する構造の決定。可視化で重要なレーブグラフ理論の基礎づけ。 |
これからの目標/現在取り組んでいる目標 | 幾何学的対象上の写像の特異点の単純化と構造の関係の解明。レーブグラフの一般化であるレーブ空間理論の基礎づけ。 |
応用上の成果/目標 | 特異ファイバー理論を用いたデータ可視化新手法の開発とその実装。レーブ空間理論を用いたデータ可視化新手法の開発を目指す。 |
さらなる発展の可能性・方向性 | 写像の特異点の単純化を通した4次元可微分ポアンカレ予想の解決への貢献。特異点理論を用いた新たな位相的データ解析手法の開発。 |
位相幾何学(トポロジー),特に写像の特異点論を微分位相幾何学的な立場から研究しています.たとえば目で物の形を認識しようとすると,その輪郭が重要な役割を果たしますが,これはある写像の特異点集合だと解釈できます.このように,写像の特異点は物の形の本質的な部分を担っていると考えられます.こうしたことを数学的にきちんと定式化して,多様体などの幾何学的対象を調べてゆくのが,私の研究内容,及び研究指導内容です.ですので,そういった研究を目指す場合は,単に形式的な数学の議論を追ってゆくだけではなく,それが意味している幾何学的背景を常に意識することが大切です.なお,トポロジーの他分野への応用にも興味を持って研究しており,DNA結び目,多値関数データのための視覚的解析などの研究も行っているほか,トポロジーを使って物質・材料の性質をミクロなレベルから考察することにも興味を持っています.
キーワード | 位相幾何学,トポロジー,特異点論,微分位相幾何学,DNA結び目 |
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部門 | 基礎理論研究部門 |
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