
(理論面の)対象 | 統計分析における外れ値に対して頑健な手法の開発、モデル選択手法に対する評価 |
(理論面の)目標 | データの中に外れ値が混入している場合に、その影響を適切に抑制・軽減する分析法をモデル選択を中心に開発し、諸分野の良い結論の導出に貢献する。 |
ここまでの成果/重要な発見 | 統計学的ダイバージェンスに基づき、頑健な(外れ値の影響を受け難い)選択手法を複数開発した。また、パラメータ推定における頑健性とモデル選択における頑健性は必ずしも一致しないことを示した。 |
これからの目標/現在取り組んでいる目標 | 外れ値に対する頑健性を中心に、実社会の多様なデータが直面する問題に応じた選択法を究明する。現在は主に高次元データや経時データに対する統計分析・モデル選択に取り組んでいる。 |
応用上の成果/目標 | 安定的・頑健なモデル選択手法について、意思決定分析、因果推論、官能評価分析等への応用を行った。 |
さらなる発展の可能性・方向性 | 分野によってデータの特徴や問題、良い分析・選択を成す為の条件は多様であり、より広い設定に対応可能な手法の確立を目指している。 |
例えば突出した能力、例えば災害級の現象、例えば観測機器の故障、例えば人的なミス…等々、現実のデータには様々な由来を持った「外れ値」、全体から外れた値を取るデータが付き物です。この外れ値には明確な定義や線引きを与えることが難しく、また発生を防ぐことも事実上不可能です。その為、外れ値が混ざっていてもその影響を小さく抑えられる「頑健(ロバスト)」な手法というのが、分析において重要な意味を持つと考えられます。
私は、モデル選択を中心に、頑健な分析手法について研究を行っています。確率分布間の遠さを測る尺度である統計的ダイバージェンスで、モデルと根底に在る「真の分布」との「近さ」を検証し、文理を問わない幅広い分野にて現象や行動を適切に表現出来るモデルを探ります。
キーワード | 統計科学,モデル選択,ロバストネス |
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部門 | 産業統計数理研究部門 |
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