九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

浦本 武雄 ウラモト タケオ

助教

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広義には計算理論に主要な関心があり,近年は特に有限オートマトン理論 と類体論の融合領域を研究しています. 有限オートマトン,正規言語,及び有限半群(モノイド)は互いに深く関連し,その関連を通して正規言語に関する 組合せ的・数理論理学的決定問題の決定可能性を証明できる場合のあるこ とが古典的によく知られていました. この現象は,ある代数方程式の解が四則演算と冪根で表せるための必要充分条件を,対応する拡大体のガロア群の準群論的性質 (可解性など)に関連づけることができる現象(ガロア理論)と似ています.実際,似ているだけでなく,圏論的な公理化を通して, 正規言語と有限半群の間の密接な対応関係と,古典的なガロア理論とを (ある正確な意味で)統一できることを示せます.
私はこの統一をベースとして古典類体論と有限オートマトンの理論との融 合領域を研究しており,この研究を通して古典的な計算理論に新しい体系的な意味付け・応用を与えることを試みて います.

キーワード 代数的言語理論,計算理論,圏論,ガロア理論,類体論
部門 応用理論研究部門
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