
(理論面の)対象 | 卵、蝶の翅、日本刀などに見出される、人が美しいと感じる形状(美的形状)の幾何学 |
(理論面の)目標 | 上記の形状を記述する曲線・曲面の数学的特徴(曲率、対称性)の抽出と一般化 |
ここまでの成果/重要な発見 | ユークリッド幾何の拡張である相似幾何における「不変形状」としての記述と、それに基づく拡張 (離散化、高次元化) |
これからの目標/現在取り組んでいる目標 | ユークリッド幾何・相似幾何と異なる幾何学における不変形状としての美的形状の探索 |
応用上の成果/目標 | 車両、船舶、建築等の工業デザイン分野での、デザインの改善のための1手法としての応用 |
さらなる発展の可能性・方向性 | 美的性と効率性・力学的合理性の両立を図ることによる、設計、施工、製造等の高付加価値 |
本来そう簡単に解けないはずであるのにある意味で解けたり,さまざまなことが「うまくわかる」ようなシステムに興味を持っています.例えば非線形波動を記述するソリトン方程式は,非線形偏微分方程式という極めて取り扱いにくいものあるにもかかわらず厳密に「解けて」しまいます.また,パンルヴェ方程式とよばれる常微分方程式のファミリーは「一般には解けない」ことが証明できる上,背後に高い対称性があり,パラメータ空間の特別な場所にはよい性質を持った解のファミリーがあります.そのような現象の背後には数理的奇跡ともいうべき普遍的なからくりが機能しており,深いところで広範な数学の分野と関わっています.私は,そのような数理を共有する「可積分系」と呼ばれる系の背後の構造を研究し,そのからくりの拡張や応用を探っています.特に,離散可積分系(差分方程式)や超離散可積分系(セル・オートマトン)に興味があり,最近ではその理論を応用して曲線や曲面の「よい」離散化の研究を推進しています.
キーワード | 離散微分幾何,可積分系,パンルヴェ系,離散・超離散系 |
---|---|
部門 | 応用理論研究部門,オーストラリア分室 (兼任) |
リンク |