
(理論面の)対象 | 熱の拡散・流体の運動・走化性現象などの数理モデルの解析 |
(理論面の)目標 | 種々の初期値や外力に対する数学的な時間大域解の一意存在と、その解の詳細な性質を明らかにする |
ここまでの成果/重要な発見 | 極めて特異な初期値や外力に対して、また煩雑な非線形境界条件に対しての数理モデルの一意可解性を示した |
これからの目標/現在取り組んでいる目標 | 多様な領域上、あるいは種々の物理現象を反映させたより煩雑な数理モデルに対しても類似の議論が成立すること、また逆に数学的な議論の限界を示す否定的な結果を得ること |
応用上の成果/目標 | 数学的に保証された解の一意存在定理をもとに、対応する数理モデルの数値シミュレーションによる結果の信頼度を高める |
さらなる発展の可能性・方向性 | 数理モデルの理論的結果から対応する物理現象を予測することで、気象予報の精度を高めたり、がん細胞の早期発見や抑制技術に応用する |
主に放物型偏微分方程式の研究をしています。物理現象に対応するものとしては、例えば熱の拡散・水や空気などの流体の流れ・細胞の凝集(走化性)などがあります。偏微分方程式に対する数学解析の議題はいくつかありますが、自身の興味の対象は方程式の可解性とその解の正則性についてです。これまでの研究では、非常に強い特異性を持つ初期値や外力に対する解の構成や、その解の平滑化効果および最大正則性評価などについて扱ってきました。研究方法は調和解析などの関数解析的手法に基づいており、偏微分方程式に応用可能な関数解析学についても興味があります。
キーワード | 放物型偏微分方程式論; 調和解析学; 可解性理論; 平滑化効果 |
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部門 | 数学テクノロジー先端研究部門 |
リンク | Researchmap |