九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

2023年10月 IMI Colloquiumを開催しました

講演タイトル : 光学・精密機器産業における数理活用事例の紹介
講師:髙山 侑也、林 佑樹 (株式会社ニコン 先進技術開発本部 数理技術研究所)
場所:IMIオーディトリアム及びZoomによるオンラインコロキウム

今回のコロキウムでは, 株式会社ニコンに所属する2人の方にご講演いただいた. まず最初に高山氏から, 博士課程まで微分幾何・ゲージ理論を専攻としていたこと, 当時の指導教員から学んだ ” 物理で知られていることを数学的に定式化する” という姿勢が現在の業務で活かされていること, 本日の講演もこの姿勢に関連する事例を紹介することに触れられた. また ” ものづくり” における数理の役割について, 数学と産業の両方を経験されている立場から説明いただいた. そしてものづくりの裏側にある数理の, 研究よりの事例として, グラフ理論を通した機械学習理論の理解・代数的な周波数解析とその理解・画像解析における射影空間の活用について,それぞれ紹介いただいた. 最後に林氏から, ものづくりの裏側にある数理の開発寄りの事例として, ロボットの学習における強化学習とドメイン適応・深層学習モデル圧縮技術について,それぞれ紹介いただいた. ものづくりの現場における共通基盤として, 数理的視点からの知見が様々な形で活用されている事例を学ぶことができ, また新しい数理の研究課題の発掘にも役立つ知見を得ることができた.

参加者:37人 (内 学生: 18人; 教員: 6人; その他: 13人)