九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

鍛冶静雄教授が共同執筆した論文が日本応用数理学会論文賞 JSIAM Letters部門を受賞

鍛冶静雄教授が,板東弘晃氏,谷口隆晴氏と共同執筆した下記論文が,
日本応用数理学会論文賞 JSIAM Letters部門 に選出されました.

Hiroaki Bando, Shizuo Kaji, and Takaharu Yaguchi
Causal inference for empirical dynamical systems based on persistent homology
JSIAM Letters, vol. 14 (2022), pp.69-72

受賞論文では,互いに影響を及ぼしあう複数の系からの観測によって得られるデータから,影響の方向(因果)を推定するための手法を提案しています.
系が決定論的に時間発展するという仮定のもと,そのアトラクターのトポロジーをパーシステントホモロジーという道具を用いて定量化するという,新しい視点に基づいています.まだ実用には遠い手法ですが,今後の発展が期待されます.