九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

7月 IMI Colloquium(2021/7/14)を開催しました

2021年 7月14日, 7月IMI Colloquiumを開催しました.

7月 IMI Colloquium
講演タイトル : はんだ形状の予測
講師:小川 洋(株式会社デンソー)
場所:オーディトリアム(W1-D-413) 及び,Zoomによるオンライン配信

本講演では, 自動車部品の製造に利用される “はんだ付け/ろう付け” に対して, 数学の知見を活用した製品の信頼性向上および開発効率化に関して紹介いただいた.

部品の小型化, 軽量化に伴い, 必要なはんだ付け/ろう付け技術の 難易度が高まり, 安定して製品を製造するための困難を引き起こしている. 講演者らは, この困難を回避するために, はんだのエネルギー最小化問題に基づく数学モデルを用いて, 要求される基準を満たした製 品となるようなはんだ形状を求める手法を開発した. 数学モデルは最終的にAllen–Cahn方程式を解くことに帰着され, 有限要素法を用いた数値計算によって適切なはんだ形状を得るための閾値を求めることに成功した事例などを紹介いただいた.

また講演の最後に, 今回ご紹介いただいた事例を元に, 産業界と数学との連携に関するコーディネーターや “翻訳者” の重要性など, IMIが進める産学連携の推進に必要となる貴重な知見を得ることが出来た.

参加者数:教員13名,学生15名