九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

[写真追加] 7月30日(水)アウトリーチイベント 第一回 “Math for the Future” 報告

 2025年7月30日(水)、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(IMI)にて、アウトリーチイベント 第一回 “Math for the Future” が開催されました。福岡県公立高校の高校生を対象にしたイベントで、IMI および福岡県教育庁が企画・運営を行ったものです。高校生 85 名、高校教員 3 名にご参加いただきました。

 このイベントはウエスト一号館 C-408 大会議室にて、前半と後半に分けて実施されました。
 前半の鍛冶静雄教授による「数式で未来を覗く〜シンプル・ルールでシミュレーション〜」では、様々な形式でマルコフ連鎖の考え方を紹介・体験する講義・演習が行われました。たとえば班決めにおいては、座席のシャッフルに参加者の数の選択を使うという体験的な試みが行われました。またハンバーガー店における客足の動きについての問題やその解説を行ったあと、それをもとにしたゲームを使って班内での対戦や、班同士による試合が行われました。
 続く廣瀬雅代准教授による講義「よい推測ってなんだろう 一部のデータから全体の割合を推測する」では、限られたデータから全体の割合などを推定するサンプリングの考え方と、最近の研究事例から社会的な応用が紹介されました。

 イベント中には昼食時の食堂への案内に続いて、大学キャンパスの広さを実感する散策も行われました。終了後のアンケートでは、「内容が難しかった」という声やキャンパスの広さに驚く反応のほか、協力して数学を解く体験での新鮮な感動や、社会での数学の利用に関心を抱く声が寄せられ、多くの生徒にとって数学の新たな魅力を感じることができる企画となりました。