九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

プレスリリース”災害時の復旧作業スケジューリングをスパコンでリアルタイムに実現”

プレスリリース:
災害時の復旧作業スケジューリングをスパコンでリアルタイムに実現
~ビッグデータ数理解析基盤技術を応用し,社会課題を解決~

【概要】:
   国立大学法人九州大学(注1)(以下,九州大学) マス・フォア・インダストリ研究所(注2)と株式会社富士通研究所(注3)(以下,富士通研究所)は,災害時のライフラインや交通網などの復旧対策において,スーパーコンピュータ(以下,スパコン)を活用し,最適な復旧作業のスケジュールを高速に立案する技術を開発しました.
   大規模災害には,二次災害や道路の寸断など突発的に様々な事態が発生するなど,短時間で状況が大きく変化します.このような状況下ではライフラインなどの復旧作業スケジュールを早急に策定し迅速な対応を遂行することが求められますが,復旧計画策定において,刻々と変化する災害状況を反映した最適な計画立案を膨大なデータを用いてリアルタイムで計算することは困難でした.
   今回,九州大学マス・フォア・インダストリ研究所と富士通研究所は,現実の複雑な条件も考慮した上で大規模な復旧計画を効率的に立案するスパコンで実行可能な数理最適化技術を開発し,リアルタイムな復旧作業スケジューリングを実現しました.
   これにより,被害の拡大状況や復旧の作業進捗など,状況の変化に応じた最新の復旧計画を提示することが可能となり,災害対策の最適化に貢献することが期待できます.
   本技術の詳細は,7月12日より米国ピッツバーグで開催の「International Symposium on Mathematical Programming(ISMP2015)」,および,同日よりドイツ・フランクフルトで開催の「International Supercomputing Conference (ISC15)」にて九州大学からそれぞれ発表します.

九州大学プレスリリース(2015/7/10)
富士通研究所プレスリリース(2015/7/10)

【新聞掲載】
・2015/7/21 日刊工業新聞 朝刊 15面
   災害時の復旧作業計画  スパコンで即時策定
・2015/7/14 日経産業新聞 朝刊 10面
   災害復旧計画  スパコンで