九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

熊谷 駿 クマガイ シュン

学術研究員

平坦曲面のヴィーチ群とよばれる、曲面の自己アフィン相似性を表す群を主に研究しています。ヴィーチ群に属する「自己アフィン変形の表現行列」の作用は曲面のアフィン変形パラメータに対して一次分数変換(メビウス変換)としてふるまい、それ自身が曲面としてパラメトライズされる曲面族のモデルを与えます。折り紙(伝統的なものではなくsquare-tiled surfaceを指します)のような自己対称性の高い曲面のヴィーチ群は実用的な計算プロセスの整備には困難が伴い、ここでは曲面から定まるグラフ構造や三角形分割といった情報を定式化してのアプローチを探りつつ大型計算機を用いて力技で計算結果を得ることを試したりもしています。背景には数論分野との繋がりや三角圏の理論との関係性を示す事実があり、これを通してフィードバックや応用を得るための方法を探っています。

キーワード Complex analysis, Teichm\"uller space, holomorphic quadratic differential, Veech group
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