九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

2024年7月 IMI Colloquiumを開催しました

講演タイトル : Statistical Distances with Mathematical Explanation
講師:GIM Minjung氏 (National Institute for Mathematical Sciences/Ajou University Department of Mathematics, Korea)

講演タイトル : Statistical Learning Models in Functional structure of Clinical data
講師:Soon-Sun Kwon 氏 (Ajou University Department of Mathematics, Korea)
場所:IMIオーディトリアム(D-413)及びZoomによるオンライン配信
参加者 :50人(学生: 40人;教員: 10人)

7月のコロキウムでは, 韓国国立数理科学研究所のGIM氏と, Ajou大学のKwon氏のお二人に
講演いただいた。

GIM氏の講演では、データの分布状況やサンプル間の差を測定し、様々な機械学習アプリ
ケーションで用いられる統計的距離を紹介いただいた。その際、SciPy に組み込まれてい
る一般的に広く利用されているいくつかの統計的距離関数が取り上げられ、視覚的な解説
を元にその動作原理や性質が説明された。さらに、実際に現れる具体例への適用例なども
示された。これにより、紹介されたそれぞれの統計的距離の有用性を理解することができ
た。

Kwon氏の講演では、最初に、氏が提案した多次元関数データに Frechet 距離を使用する
クラスタリング方法を、韓国で収集された多次元甲状腺がんデータに適用した事例を紹介
いただいた。次に、まざまな粗大運動能力分類システム (GMFCS) レベルを持つ正常患者
グループと脳性麻痺 (CP) 患者グループの両方の歩行データを基に、運動学的歩行測定と
GMFCS レベルの関係を調査するために氏が提案した多変量解析手法を紹介いただいた。
さらに提案手法が、良い精度で予測を可能とし、解釈が容易な判別関数を与えることも示
された。