九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所

福本 康秀 フクモト ヤスヒデ

教授

研究者情報 研究・技術カタログ

自然界の様々な流体現象を数理的にモデル化し,それを具体的な形で解析することによって,現象の普遍的な姿に迫っていきたいと考えています.モデルとなる非線形発展方程式を導出したり解析するための数学的手法や数値計算法の開発が必要になります.物理的な直感にも頼りながら,複雑な流れに切り込む数理的方法を求めて手探りで進んでいます.最近は渦のダイナミックスとその安定性,およびそこから派生する可積分系の問題について研究しています.フレア(太陽面爆発)に代表される太陽活動,太陽から噴出されるプラズマ流など宇宙の電磁流体現象にも興味があります. 大学院では,渦運動,電磁流体力学や非線形波動の中から興味深い現象を選んで,それを基礎的な枠組みから出発して数理的に定式化し,数理モデルの解析を行う,というプロセスを学んでもらいます.好奇心のおもむくままに台所実験や数値実験を行って,問題を開拓するという遊びの精神も大切です.流体力学,電磁流体学と並行して,興味と必要に応じて,解析力学,力学系,ソリトン,特異摂動法,数値計算法,微分幾何学などを勉強して,問題を解決する方法を産み出すための力を養います.複雑な流れを支配するしくみを理解して高いレベルで楽しむ,逆に,現象をヒントにして,新たな数学的概念や方法を見つけるのが目標です.

キーワード 流体力学,渦運動,電磁流体力学,非線形現象解析
部門 応用理論研究部門
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