マス・フォア・インダストリ研究所

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高度時空間計測に対する実時間解析とその応用


開催時期 2020-02-07 16:00~2020-02-07 17:00

場所 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 中セミナー室 W1-D-710

受講対象  

講師 中村 和幸 (明治大学総合数理学部)

アブストラクト:

計測技術と情報通信技術の発展により,諸科学分野において高度かつ大規模な時空間計測が得られるようになってきており,データ解析によって計測限界を超える手法の開発が要請されている.データ同化は,物理数値シミュレーションと計測データをベイズフィルタによって融合し,物理的制約を満たしつつ計測をシミュレータに反映する手法であり,時空間物理量の推定や予測精度向上を通じて,このような要請に応え得る手法である.しかし,データ同化の実現にはシミュレーションモデルが必要であるため,演繹的に構成されるモデルが無い場合には,そのまま適用するのは困難である.データ同化は状態空間モデルにおけるフィルタリングや平滑化であることから,EMアルゴリズムを用いたパラメータ推定による解決も考えられるが,高度な計測においては実時間性が求められる場合があり,実用上の観点からこのようなアプローチでも解決できない場合がある.

本講演では,このような問題に対して,線形状態空間モデルのシステムモデルのパラメータ推定をセミオンラインで実施しながら,フィルタリングも同時に行う手法について紹介する.本手法は,時間局所的なダイナミクス定常性と実空間における空間局所性を適切に用いることで,実時間性を確保しつつ適切な推定を実現できるアルゴリズムとなっている.これにより,シミュレーションモデルが無い場合や,計算時間が多くかかるシステムに対しても,実時間性を確保しながら簡易的なシミュレータを構築でき,高度時空間計測におけるオンラインノイズ除去や簡易的な時空間予測における精度向上が可能となっている.講演では,推定の枠組みについて説明するとともに,合成データを通じた検証結果や実データへの適用結果について示す.あわせて,我々のグループで進めている時系列・時空間データ解析についてもいくつか紹介し,時空間計測における知識発見や予測についての今後の方向性について議論する.