令和元年 11月14日, 11月IMI Colloquiumを開催しました. |
11月 IMI Colloquium 講演タイトル : 地球温暖化によって高山植生に生じる「レジームシフト」の数理モデル解析 =フィールド測定・実験との連携を踏まえて= |
講師:矢吹 哲夫 教授 (北星学園大学全学共通科目部門) |
場所:九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 ウエスト1号館 D棟 4階 IMIオーディトリアム(W1-D-413)(円形階段教室) |
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本講演では大雪高山植生の気候変動による遷移を例に、生態系変化の実測データとそれを表現する数理モデルの導出がまず展開された。これは生態系の「レジームシフト」という大きな変化を数学的に理解するためのきっかけを与え、未知の環境下におけるシフトの予測およびそれを未然に防ぐための環境構築に対する指針を与える。次に、導入されたモデルの解析によりデータとの整合性を実証した結果、さらに様々な(無次元化)環境パラメータを与え、レジームシフトの特徴づけの一つであるヒステリシス構造を判定する試みと計測データとの照合可能性を検証した結果が紹介された。一連の研究は不確定要素の多いフィールドを記述するパラメータを数理モデルにより推定し、生態系保全や修復に数理の立場から貢献するものとなると期待される。 参加者数:教員15名,院生30名 |
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