共同利用

固液二相流の現象解明に向けた数学的考察とその周辺


種別 一般研究_短期研究員
研究計画題目 固液二相流の現象解明に向けた数学的考察とその周辺
研究代表者 友枝恭子(摂南大学理工学部基礎理工学機構・講師)
研究実施期間 平成29年8月28日(月)~ 平成29年8月31日(木)
研究分野のキーワード 混相流, 懸濁液, 保存則系, リーマン問題, 衝撃波・希薄波
目的と期待される成果 1.本研究の目的
 固液二相流とは、固体粒子と液体が混在した流れのことであり、その挙動は流れる環境や状態によって様々である。例えば、懸濁液実験の一つとしてガラスビーズとシリコンオイルの混合液を斜面から流した場合、流体表面は流下する斜面の傾斜角とガラスビーズの体積分率によって次の3パターンに変化することが示されている。a) 傾斜角が低くかつ体積分率も低い場合、ガラスビーズ(粒子)は沈降し、懸濁液の底部には粒子層、上部には流体層(ガラスビーズを含まないクリアな状態のシリコンオイルが流れる層) が生成される。また流体層にはフィンガリング不安定性が確認されている。b) 傾斜角が高くかつ体積分率も高い場合、流下する懸濁液の先端には粒子が集まり、懸濁液の縁部分が粒子塊によって隆起する。c) 傾斜角と体積分率が中間位の場合、懸濁液はガラスビーズとシリコンオイルの混合状態を保ちながら流下する。パターンa) からc) それぞれで見られる現象は、懸濁液中における衝撃波や希薄波の相互作用によるものであると考えられており、導出される数理モデルは保存則系のリーマン問題である。このモデルから現れる衝撃波や希薄波を調べ、そこで得た知見を他の数理モデルに応用し、数学的立場から固液二相流のメカニズムを探ることが本研究の目的である。
2.期待される成果
 斜面を流れる固液二相流のメカニズムを解明することは、自然災害の一つである土石流のメカニズムを知ることにつながる。本研究で得られた知見を基に、産業界と連携することで、土石流が発生した際に作動する警報装置の精度を上げることや土石流の発生自体を防止すためのアイデアを提供出来るかもしれない。さらに、石油増進回収法における考察の対象となる(石油と圧入二酸化炭素で構成される)気液二相流など、他の混相流のメカニズムを解明するための手がかりを得ることも期待できる。
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
友枝恭子(摂南大学・講師)