共同利用

アナログ・デジタル変換器と力学系


種別 一般研究_短期研究員
研究計画題目 アナログ・デジタル変換器と力学系
研究代表者 篠原 克寿(一橋大学大学院 商学研究科・准教授)
研究実施期間 平成29年7月13日(木)~ 平成29年7月15日(土)
平成29年11月20日(月)~ 平成29年11月24日(金)
研究分野のキーワード アナログ・デジタル変換器,区間力学系,ベータ展開
目的と期待される成果  デジタル機器への入力アナログ信号をデジタル値に変換するA/D(アナログ・デジタル)変換器は通常実数の二進数展開に基づいて設計される.展開する底として必ずしも整数値とは限らない値を用いる種類のA/D変換器もあり,そのような変換器はβ変換器と呼ばれる.β変換器は冗長性と呼ばれる性質により,低コストで高性能(高い変換精度,小型化)なA/D変換器になることが理論的にも実験的にも確かめられている.β変換器は実用的な大きな利点がある一方,その理論的解析は困難である.なぜなら,β変換器を解析するうえで重要となるβ変換と呼ばれる一次元写像がカオス性(正のリヤプノフ指数による鋭敏な初期値依存性)を持つためである.
 申請者はβ変換器の数学,特に力学系の観点からの解析を現在九州大学工学部の實松豊准教授の協力のもと,力学系のゼータ関数の理論を用いて進めている.この分野横断的研究を推し進めていくのが今回の研究員申請の目的である.これまでの研究で,β変換器の量子化誤差に関してはある程度よい評価が得られているが,本研究ではこのゼータ関数による手法を用いて変換器から得られるデジタル列の桁の間の相関係数の評価,また,対応するβ写像の discrepancy について評価を進めていく.これまでβ変換器のA/D変換器としての応用を進めてきたが,現在實松准教授とβ変換器の擬似乱数生成への応用に関して検討を重ねており,本研究で扱う解析はβ変換器を擬似乱数生成器とみなした場合の精度評価につながることが期待される.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
實松 豊(九州大学 工学部・准教授)