共同利用

数学・数理科学の視点からのエンジン適合の研究


種別 短期共同研究
研究計画題目 数学・数理科学の視点からのエンジン適合の研究
研究代表者 佐藤正浩((株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター・主任研究員)
研究実施期間 平成27年6月17日(水)~ 平成27年6月18日(木)
研究分野のキーワード 統計分析, 最適化, 制御, スパース推定, 動的モデリング, 境界モデリング, パラメータ探索
目的と期待される成果  自動車エンジン開発に対してユーザーから安全性や経済性だけでなく, 環境負荷低減など社会的に強い要求もある. そういった要求に基づく自動車エンジンを開発するためにエンジン適合と呼ばれる適合試験が必要になる. 適合試験で要求を満たすようにエンジンの開発が進められるが, 要求が多くなればなるほど, 開発システムや工程が複雑になる. 一方で, 開発期間および開発コストの削減も要求されることもあり, 短期間・低コストの自動車エンジン開発が強く望まれている. そのため, エンジン適合を効率良く実施する必要があり, 近年では, Model Based Calibration (MBC)と呼ばれる開発手法が広く用いられている.
 MBCは実験計画や応答曲面の作成, 実車評価など幾つかの工程から構成されており, 各工程でエンジン制御システムに関連する対象物を数理モデル化し, 統計・最適化・制御手法を適用して様々な要求を満たす自動車エンジンを開発する手法である. 現状ではエンジンが様々な物理現象を含んだ非線形な動的システムであるため, 各プロセスの数理モデルがエンジンを正確にモデル化できておらず, 手法を適用した結果が必ずしもエンジンに有用でないことがある. また, エンジン開発者自身の技能・能力に頼っており, 開発期間や開発コストの削減につながっていないのが現状である.
 本提案では, MBCの「境界モデリング」, 「実験計画」などMBCにおける複数の工程に焦点を当て, それらの工程における現状と問題点を共有し, 数学・数理科学的アプローチで貢献できないか議論する. ここで用いられる数学・数理科学的アプローチは, 統計・最適化・制御だけでなく, 幾何学的視点による可視化なども想定している. 特に, 「境界モデリング」に焦点を当て, 前年度の検討で得られた知見の具体化だけでなく動的特性を考慮した境界モデリングやモデルリダクション・スパース推定などの適用にも範囲を広げる. より現実的な境界モデリングを議論し参加している自動車各社に自動車エンジン開発に有用な指針や示唆が与えられるよう慎重に議論・検討する予定である.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
佐藤正浩((株)本田技術研究所・主任研究員)
下城孝名子((株)本田技術研究所・研究員)
大畠明(トヨタ自動車・理事)
渡邊智(トヨタ自動車株式会社 エンジン先行制御システム開発部・主幹)
龍田浩(日産自動車株式会社 第一パワートレイン開発本部・主管)
原田真悟(マツダ株式会社 エンジン性能開発部・研究員)
藤澤克樹(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・教授)
岩瀬将美(東京電機大学 未来科学部・准教授)
脇隼人(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・准教授)