マス・フォア・インダストリ研究所

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研究集会・ワークショップ・国際会議(一覧)

地震ビッグデータに基づく新しい震源決定手法の理論的研究


開催時期 2017-08-27 00:00~2017-08-30 00:00

場所 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 4階 IMIコンファレンスルーム (W1-D-414)

地震ビッグデータに基づく新しい震源決定手法の理論的研究
Theoretical research to develop new methodology for hypocenter determination based on seismic big data

※ この研究集会はマス・フォア・インダストリ研究所 共同利用研究の公開プログラムです.
 
 開催日
 
 2017年8月30日(水)    ※8月30日のみ公開、その他は非公開の議論
 
 開催場所
 
 九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 D棟 4階 IMIコンファレンスルーム(W1-D-414)
 伊都キャンパスへのアクセス伊都キャンパスマップ
 
【プログラム】
 8月30日(水)

 10:00 - 10:15    開会ならびに趣意説明
 長尾 大道 (東京大学地震研究所/東京大学大学院情報理工学系研究科)

 10:15 - 10:45
 講演者: 長尾 大道 (東京大学地震研究所/東京大学大学院情報理工学系研究科)
 講演タイトル: 首都圏地震動イメージング
 講演要旨 :
  巨大地震発生時の都市の構造物即時被害予測の精度向上を目的に,レプリカ交換モンテカルロ法に基づき,空間的にスパースな地震観測網データから地震波動場を面的に再構成する「地震動イメージング法」を開発した。構造物の即時被害の推定は,スパコンに基づく構造物の応答解析で得られるが,その予測精度は入力となる地震動の精度に依存する。具体的には,約300 点もの地震観測点からなる首都圏地震観測網MeSO-netで得られた地震波形データから,さらに空間密度の高い首都圏の構造物に対する入力地震動の高精度推定を図ることが目的である。レプリカ交換モンテカルロ法に基づいて地下構造および震源に関するパラメータと地上における地震波動場と同時推定し,東京23区内全域における0.9Hz以下の波動場を再構成することに成功した。

 10:45 - 11:15
 講演者: 伊藤 伸一 (東京大学地震研究所)
 講演タイトル: 不確実性評価が可能な4次元変分法データ同化
 講演要旨 :
  4次元変分法は大規模モデルに有用なデータ同化法であるが,推定値の不確実性評価が原理的にできないという問題があった。そこで我々は2nd-order adjoint法を利用することにより不確実性評価が可能な新しい4次元変分法データ同化法を開発した。我々の手法は一般の自励モデルに対して適用が可能であるため,大規模モデルに基づく地震や津波などのデータ同化研究に有用である。

 11:15 - 12:15
 講演者: 河原 吉伸 (大阪大学産業科学研究所)【招待講演
 講演タイトル: 劣モジュラ関数を用いた構造正則化学習
 講演要旨 :
  統計的機械学習において扱うデータ中には,往々にして学習に利用可能な離散構造が存在する場合が多い。代表的なものとしては,変数間のグラフ構造やグループ構造,または階層的構造などが挙げられる。このような構造を正則化学習の枠組みの中で明示的に利用するための方法として,構造正則化学習と呼ばれる一連の方法が知られる。特に,F. Bach(NIPS'10-11)は,機械学習で議論される構造正則化ノルムの多くは,凸的な性質をもつ集合関数である劣モジュラ関数の,連続緩和により表現できることを示している。本講演では,構造正則化と劣モジュラ性の関係を概説すると共に,この関係から得られるいくつかの学習上の有用性について議論する。特に,劣モジュラ関数のあるサブクラスを構造正則化として用いることで,グラフカットによる極めて高速な学習アルゴリズムが得られることについて述べる。実際,機械学習で扱われる構造正則化のほとんどは,このサブクラスを用いて表現することができる。また,事前分布として同様の構造を表現した際のベイズ的推論についても,その変分推論が最終的には同様の計算に帰着されることについても述べる。本講演の最後では,このような枠組みを遺伝子データの解析や大規模な画像処理,また地理情報データなどへ適用した応用例についても紹介する。

 12:15 - 14:00    昼食休憩

 14:00 - 15:00
 講演者: 二宮 嘉行 (九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)【招待講演
 講演タイトル: 変化点解析におけるモデル選択理論
 講演要旨 :
  変化点問題は,それが様々な分野で必要とされるだけでなく,変化点モデルが慣習的な漸近理論を満たさせない非正則性をもつが故に,長い間研究され続けてきた。本講演では,変化点数に関する尤度比検定の漸近分布論を紹介した後,変化点モデルに対する赤池情報量規準を導出する。

 15:00 - 15:20    休憩

 15:20 - 15:50
 講演者: 黒河 天 (東京大学大学院情報理工学系研究科)
 講演タイトル: グラフフーリエ主成分分析
 講演要旨 :
  主成分分析はデータを低次元化する手法として広く用いられている。しかし,例えば地震動が複数の観測点で観測されるとき,それらのデータは空間相関を持つため,主成分分析を適用することができない。そこで我々はデータが独立に同一分布に従うとは限らないときに適用可能なグラフフーリエ主成分分析を提案し,同手法が最適な低次元表現を与えることを示す。

 15:40 - 16:00
 講演者: 羽場 智哉 (東京大学大学院情報理工学系研究科)
 講演タイトル: ノンパラメトリックなHawkes過程の性質に対する考察
 講演要旨 :
  Hawkes過程は,過去のイベントの履歴が未来のイベントの発生時刻に影響を与える点過程モデルである。強度関数をノンパラメトリックに表現することにより,一次統計量および二次統計量に基づくHawkes過程の特徴づけが可能となる。本講演では,過去のイベントの履歴が,地震のマグニチュードのようなイベントの大きさに与える影響についても考察する。

 16:00 - 16:20    休憩

 16:20 - 16:40
 講演者: 小家 亜斗吏 (九州大学大学院数理学府)
 講演タイトル: 群の数が多い場合における多群線形判別の改良
 講演要旨 :
  正準判別は高次元空間上の多群データについてクラス同士の分離度を表す群間変動と各群のデータの散らばりを表す群内変動の比が最大となるように次元圧縮する手法である。本講演では,非常に多くの群により構成されるデータの判別に着目した手法を2つ提案する。実データの分析として30群の生物の形質データに対して提案手法を適用した結果を紹介する。

 16:40 - 17:10
 講演者: 廣瀬 慧 (九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)
 講演タイトル: 正則化法によるスパースな共分散推定
 講演要旨 :
  正則化法によるスパースな共分散推定は,高次元データの変数の関係性を見出すことを目的に近年様々な分野で用いられている。本公演では,スパースグラフィカルモデル,スパースPCA,スパース因子分析を紹介し,それら3つの手法の関連性について述べる。

 17:10 - 17:30    閉会
 長尾 大道 (東京大学地震研究所/東京大学大学院情報理工学系研究科)
 廣瀬 慧 (九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)

 ※ 研究実施期間 : 2017年8月27日(日) ~ 8月30日(水)